第116回 POWER OCEAN CUP 2016北海道ツアー第2戦 室蘭港リザルト

開催日 タイトル 場所 対象魚
7月24日(日) 第116回パワーオーシャンカップ北海道第2戦 室蘭港 アイナメ・ソイ
 7月24日、パワーオーシャンカップ2016北海道ツアー第2戦を開催しました。舞台は、北海道屈指のロックフィッシュパラダイス「室蘭」。当初沖堤防へ渡っての競技を予定していましたが、前日から強く吹きつける東風のため残念ながら沖堤防戦を断念。室蘭港・指定トーナメントエリア内でのラン&ガン戦に変更しての開催となりました。エントリー選手は総勢136名。近年の北海道ツアーでは最多となるエントリーをいただきまして、スタッフ一同、心より感謝申し上げます。
 第2戦の舞台となる室蘭港は、過去幾多の激戦を繰り広げてきたP.O.C.ではおなじみの大型港。噴火湾の端に位置し、複数の埠頭や漁港で構成されています。アイナメ、ソイともに魚影が濃く、大型のロックフィッシュを多く育む豊かな海域です。トーナメントエリアは、北西の端となる崎守エリア、フェリー埠頭・中央埠頭・西埠頭をはじめとする港奥エリア、港内で南側に位置する祝津エリア、南西の端になる絵鞆エリア、そして半島を挟んで南側にある追直漁港。非常に広大なフィールドが対象となります。
 海の状況はというと、季節による水温上昇にともない、いわゆる“夏枯れ”に差し掛かりつつある状態。さらに、ここへきて肌寒い東風が吹きつけたことで、上がる一方だった表水温がここ数日で急激に3~4℃下がった模様。決して水色は悪くなく、ベイトも変わらず豊富に見えるものの、季節によるロックフィッシュの動きや急激な水温変化による反応の変化を踏まえた試合運びが求められる展開に。ロックフィッシュパラダイス「室蘭」といえど、極めて高い次元のフィッシングスキルが要求される試合になると予想されました。

 大会当日。朝4:30より受付を開始。多くの選手達が本部テント前に並びます。受付を済ませ、くじ引きにてフライト順を抽選。タックルチェック、レギュレーションの確認を行った後、5:10頃よりフライト順に従って20名ごとに選手がフライトしていきます。この広大な室蘭港のなかで、朝一にまずどこから攻めるべきか?それぞれの思惑が交錯します。

 フライト後しばらくして各エリアをチェックすると、本部から比較的近い絵鞆エリア、実績の高い祝津エリアに多くの選手の姿が確認できます。しかし、スタートダッシュを決められた選手は見かけられず、どちらかというとスロースタートな印象。港奥エリアにも多くの選手が入っていますが同じような釣況。しかし、港内でも魚のストックが多いこれらのエリアでは、満潮から下げ潮に変わり、カレントが動き出すタイミングが鍵になりそうな雰囲気。追直漁港も静かな出だし。崎守エリアでは大型の魚が釣れているとの好情報あり。全体的に共通して言えるのが、ガヤ(エゾメバル)や小型のソイが非常に高活性。その一方で、ウエイトの軸となる中~大型アイナメは口を使うタイミングがシビアな様子。この後、形勢がどう転んでいくのか・・・ウエイインが楽しみな状況が続きます。

 11:00を過ぎ、比較的早い段階からウエイインする選手がちらほら。そのなかにはアイナメ3尾を揃え、トータル3kg超を持ち込む選手の姿も。朝のスロースタートを払拭する展開だったことがうかがえます。結果、参加136名中83名がウエイイン。ウエイイン率は61%でした。うち、3kg超を持ち込んだ選手が8名と、難しいコンディションのなかでもハイスコアを叩き出す選手と、夏枯れを感じさせないグッドコンディションのロックフィッシュ達に圧倒されたウエイインとなりました。

【TOP3】

順位 氏名 重量(g) 獲得ポイント
1西川 雄哉3930100
2成田 勇介378098
3佐藤 伸354096

優勝 西川 雄哉

 2016北海道ツアー第2戦を制したのは、苫小牧市からエントリーの西川雄哉選手。2015 P.O.C. MASTERS CLASSICクオリファイ等、ツアーを通して安定した成績を収める実力者。港奥にストックされた気難しい大型アイナメをフィネスなアプローチで口を使わせ、アイナメ3尾、トータルウエイト3,930gというビッグスコアをメイクしての優勝です!

コメント:室蘭には週一ペースで釣りに入っていた。ただ、ラン&ガン戦への切り替えは想定しておらず、日頃から自信を持っているエリアに入ることにした。場所は中央埠頭。朝一から最後までここでゲームを続けた。狙いを絞ったのは埠頭の先端。バグアンツ2”(408 ウォーターメロンバグ)の7gテキサスリグで、岸から7~8m沖に点在するウィードを丁寧に探り、はじめに25cmほどのキーパーギリギリサイズのアイナメをキャッチ。続いて51cm、1,780gのキッカーとなるアイナメのキャッチに成功。その後もコンスタントにバイトが続き、結果的にはキーパー8尾をキャッチした。開始一時間はノーバイトだったが、釣れる時間がくると信じて自分のゲームを貫いた結果。着底後、ウィードに差し掛かったらシェイキング。ラインを張って緩めての1点シェイク→ステイ→軽くリフト→シェイクの繰り返し。モゾッとしたバイトにもあわてずに、一旦ラインテンションを抜いてからフッキングすると乗った。即アワセはフッキングにいたらず厳禁だった。

タックル

ロッド: ロックフィッシュボトムパワーオーシャンRPO710HS(ノリーズオーシャン)
ルアー&リグ: バグアンツ2”(エコギア) + 7gテキサスリグ

2位 成田 勇介

 2位に入賞したのは伊達市からエントリーの成田勇介選手。モンスターサイズのクロソイ52cm、1,930gをウエイインし、周囲に集まる選手の度肝を抜きました。さらに45cm、1,590gの太いアイナメも1尾入り、クロソイ1尾+アイナメ2尾のミックスバックでトータル3,780gをメイク。強烈なビッグフィッシュショーでウエイインを大いに盛り上げました!

コメント:職場が室蘭ということもあり、仕事帰りにプラクティスにはよく入っていた。朝一にエントリーしたのは崎守埠頭。港内南側エリアにはフグがいるのに気がついていたため、フグの少ない崎守埠頭を選んだ。崎守埠頭のなかで入ったのは東側のエリア。まず初めに手にしたのはバグアンツ2” (408 ウォーターメロンバグ)の14gテキサスリグを結んだタックル。岸壁から3~4m離れたラインを、斜めにキャストして探るも反応無し。ロックマックス4”(408 ウォーターメロンバグ)の14gテキサスリグを結んだもう一本のタックルにスイッチ。同じようなラインを探り、バイトしたのがキッカーとなるモンスタークロソイ!ボトムをとってからのリフト&フォール。2回目のリフトに移る時にバイトしてきた。その後、小型のクロソイ、アイナメと釣ると反応が無くなったので岸壁際狙いにシフト。3-1/2”レディーフィッシュ(336 グラスワカサギⅡ)の17.5gテキサスリグで、岸壁際のボトムをズル引き。障害物にスタックし、丁寧に外すとバイト。これで45cm、1,590gのナイスなアイナメをキャッチした。

タックル1

ロッド: 8’01”ベイトロッド
ルアー&リグ: ロックマックス4”(エコギア)+ 14gテキサスリグ

タックル2

ロッド: 6’10”ベイトロッド
ルアー&リグ: バグアンツ2”(エコギア)、3-1/2”レディーフィッシュ(ノリーズ) + 14~17.5gテキサスリグ

3位 佐藤 伸

 3位は、函館市からエントリーの“サトシン”こと佐藤伸選手。2016シーズン第1戦・函館港戦でのぶっちぎり優勝に続き、2戦連続の表彰台を見事獲得!今大会最大魚となる55cm、2,150gのビッグアイナメを含む、アイナメ3尾3,540gでフィニッシュ。2016シーズン、もっとも波に乗る若手トーナメンター“サトシン”から目が離せません!

コメント:今大会に向けてのプラクティスとして室蘭には入れていなかったが、地元函館で室蘭戦を想定したプラクティスを積んでいた。朝一に入ったのは中央埠頭対岸のシャローエリア。ロックマックス3”(408 ウォーターメロンバグ)の28gビフテキリグを遠投。10尾ほどキーパーを釣ったがサイズが伸びず。この後のゲーム展開を考えた場合、ライブウェルに入れるのはリスクと考え、全てリリース。9:00頃、西埠頭に移動するも反応無し。崎守埠頭へとさらに移動した。この時点でまだライブウェル内はノーフィッシュ。岸壁際を狙ういわゆる“キワ”の釣りでアプローチ。バグアンツ2”(409 ロックベイトシナモン、383 パンプキンカモフラージュ)の7gビフテキリグで、岸壁の形状に変化があるストレッチを探り、55cm、2,150gのキッカーアイナメをキャッチ!この時点で11:00頃。ラスト一時間弱で遠投ゲームにシフト。ロックマックス3”(408 ウォーターメロンバグ)、バグアンツ2” (409 ロックベイトシナモン、383 パンプキンカモフラージュ) の28gビフテキリグで3尾キャッチしリミットメイク、さらには入れ替えにも成功した。

タックル1

ロッド: ロードランナーヴォイス680MLS(ノリーズ)
ルアー&リグ: バグアンツ2”(エコギア) + 7gビフテキリグ

タックル2

ロッド: フラットフィッシュプログラム ラフサーフ88(ノリーズオーシャン)
ルアー&リグ: ロックマックス3”(エコギア)バグアンツ2”(エコギア) + 28gビフテキリグ

【総評】

 夏枯れに差し掛かった難しい季節のなかでも、素晴らしいコンディションのロックフィッシュが次々とウエイインされた今大会。P.O.C.参加選手のスキルレベルの高さと、室蘭港の海の豊かさを改めて感じさせてくれた大会だったといえるでしょう。分析すると、港奥に残る居付きタイプの大型アイナメを釣るか、港内でも水通しの良いエリアで動く大型アイナメを釣るか・・・その2つが勝利の戦略でした。上位5名のうち4名が崎守エリアという点にスポットをあてると、港の入り口に近く、水深が深いうえに、冷たい東風を受け続けた崎守埠頭は他のエリアよりも好条件が揃っていたのかもしれません。また、優勝した西川雄哉選手のように、なかなか口を使わない居付きタイプの大型アイナメをフィネスに狙って釣るというアプローチは、今後のP.O.C.でも上位に食い込む戦略となるでしょう。そして、もう一点特筆すべきは、上位5名中4名のワームカラーが「408 ウォーターメロンバグ」だった点。タフなコンディションほどルアーが生み出す波動やシルエット、そしてカラーによって釣果に顕著な差が出ます。大会当日の室蘭港では「408 ウォーターメロンバグ」があきらかにベストチョイスだったと確信できる内容でした。
 ご参加いただきました選手の皆様、大変お疲れ様でした。また、ご協力いただきました室蘭漁業協同組合様、室蘭観光協会様、スターマリン株式会社様、サンプリング提供いただきましたレッドブル・ジャパン株式会社様、大会を受け入れて頂きました室蘭の皆様に心より感謝申し上げます。
 一般的には北のロックフィッシュにとって「夏」は難しい季節。夏枯れ気味だからロックフィッシュは一旦お休み・・・ではなく、「夏」だからこそ狙えるクオリティフィッシュを求めて、自身のテクニックを徹底的に磨いてみてはいかがでしょうか?その努力は必ずハイシーズンでのゲームに繋がります。室蘭のロックフィッシュにシーズンオフはありません!!

結果

順位氏名重量(g)獲得ポイント
1西川 雄哉3930100
2成田 勇介378098
3佐藤 伸354096
4甲森 孝太341094
5小林 良稚340092
6小山内 薫338090
7柏木 雅一308088
8今本 則子306086
9小田島 辰也286084
10大導寺 祐輔269082
11近間 康平265080
12若井 章弘263078
13谷藤 圭太250076
14加藤 純平212074
15能登 勇太209072
15村上 守209072
17佐藤 逸人206068
18駒谷 賢200066
19山本 英仁192064
20中島 宏之181062
21工藤 真一178060
22板橋 信明150058
22三宮 順一150058
22山本 重明150058
25柿本 博喜146052
26菅原 晃誠144050
27宇波 康隆136048
28深尾 優132046
29高橋 智之128044
30大森 秀樹124042
31寳福 一也122040
32丸山 大一120038
33越野 卓也117036
34橋本 憲之111034
35西川 貴法110032
36小林 章108030
36藤田 真司108030
38佐藤 翔太107030
39大塚 信春95030
40五福 公人94030
40齊藤 裕紀94030
42久保田 満也92030
43大谷 重晴87030
44大導寺 美佐84030
45松岡 諭81030
46佐々木 勇80030
47阿部 書和78030
48高松 奈々美77030
49木下 喜智74030
50小林 賢一72030
50田中 稜弥72030
52吉田 宣宏70030
53柿島 心平68030
54田嶋 勇67030
55対馬 勝也66030
56柴田 泰久60030
57渡辺 雅俊54030
58佐々木 和也53030
59甲斐 隆之介52030
60岩崎 克志51030
60小澤 儀洋51030
60西村 尚浩51030
63野村 潤也48030
64川上 太郎46030
64下田 和広46030
66野場 一志43030
67井戸川 真吾41030
67深澤 奨太41030
69安田 和広32030
70小野 健悟30030
70鈴木 馨二30030
72泉谷 功25030
72斉藤 優駿25030
72松田 美臣25030
75竹田 淳二24030
75三浦 和典24030
75宮島 淳24030
78本間 千絵23030
79秋場 勇人22030
79今野 久志22030
81原田 善広20030
82加我 強至19030
83外崎 和浩16030
84油川 正道030
84阿部 碧030
84石川 陽太郎030
84岩見 友弘030
84上田 仁之030
84上森 悠平030
84内海 優030
84蛯子 木世寿030
84遠藤 辰也030
84大津 新人030
84小山内 公一030
84且見 寿樹030
84神田 洋樹030
84菊地 良太030
84木村 和也030
84清田 泰夫030
84駒谷 貴代隆030
84近藤 哲也030
84齊藤 康光030
84笹田 桂一030
84佐藤 巧司030
84佐藤 広宣030
84佐野 飛鳥030
84柴田 隆一030
84下山 誠030
84白木 義人030
84白針 清志030
84菅原 優一030
84関根 浩貴030
84高 和矢030
84高砂 吉郎030
84高橋 大輔030
84高橋 満春030
84竹原 智博030
84玉川 正人030
84土屋 秀敏030
84中川 正光030
84中瀬 龍一030
84中西 朋也030
84中村 知道030
84南部 哲宏030
84半田 義博030
84樋口 忠臣030
84古屋 智博030
84堀川 卓030
84松井 智博030
84眞村 将彦030
84宮島 和也030
84村上 祐介030
84門間 保030
84吉田 拓磨030
84吉田 洋介030
84渡辺 正悟030