第126回 POWER OCEAN CUP 2017北海道ツアー第2戦 函館 リザルト

開催日 タイトル 場所 対象魚
6月18日 (日) 第126回 POWER OCEAN CUP 2017北海道ツアー第2戦 函館 ロックフィッシュ

 去る6月18日(日)、第126回パワーオーシャンカップ2017北海道ツアー第2戦「函館」を開催致しました。P.O.C.スタートの地である函館で、初夏のロックフィッシュを対象に行うラン&ガンスタイルのバトルです。エントリー選手は総勢99名。今回も多くのご参加をいただきまして、心より感謝申し上げます。
 函館港は、言わずと知れた道南エリア最大の港。形状や水深などタイプの異なる複数の埠頭により構成されます。昨年までのトーナメントエリアである港町埠頭、北埠頭、万代埠頭、中央埠頭、海岸町船だまり、緑の島、西埠頭、函館どつく、入船漁港、住吉漁港に加え、今年は七重浜防波堤を新たに加えました。昨年も同時期に大会を開催しているだけに、このトーナメントエリアの追加が試合にどのように影響してくるのか?今大会のひとつの見所となりそうです。
 海の状況は、昨年にくらべて季節進行が遅く、海水温はまだ上がりきっていない様子。ロックフィッシュを狙ううえでは、昨年よりも良さそうな状況です。実際に前週にプラクティスを行った選手の話では、日やポイントにムラはあるものの、グッドコンディションのアイナメを確認できたとのこと。ただ、今年も昨年同様にイワシが大量に港内に入り、それを追って青物が釣れ始めたタイミング。場所によっては朝から一般の釣り人が多く並んでいることを視野に入れて、大会当日の自身のゲームを組み立てる必要性があります。複数のファクターを組み合わせて、リミットメイク、そしてキッカーフィッシュを目指す、非常にハイレベルな戦いとなること必至です。
 大会本部となる青函連絡船「摩周丸」前にて、定刻どおり4:30より受付を開始。続々と選手が集まります。受付を済ませた選手から随時タックルチェックを行い、その後、レギュレーション確認のミーティング。そして5:20頃、待望のフライトコール。抽選で引いたフライト順に従って、各選手がポイントへと向かっていきます。

 天候は一日を通して晴れの予報で、風もさほど強く吹かないとの情報。天候は問題無さそうです。フライトからしばらくし、状況をチェックするためにトーナメントエリアを巡回。各ポイントを見回るなかで、まず気になったポイントは、昨年の優勝に絡んだ港町埠頭。ここには強豪メンバーが複数エントリーしていました。しかし、釣況的にはあまり芳しくない様子で、朝の段階でキャッチしていても1尾。サイズもキーパーギリギリとのこと。次に目を向けたのが北埠頭。この埠頭に展開していた選手は順調にスコアメイクしており、朝9:00の段階で既にリミットメイクしている選手も。朝のラッシュを確実にものにした様子。タフな試合展開において、大きなアドバンテージになりそうです。その他、選手が集中していたのは入船漁港。過去の大会での実績が高く、そのせいもあって一番人気な状態。しかし、今年はアベレージサイズが思うように伸びず、キャッチしてもキーパーサイズに届かないという状況に。リミットメイクを目指す選手にとって、これは痛い誤算。

 全体を見渡し、共通して聞こえてきたのが「バイトがあるけど乗らない・・・」「フックアップしてもバレてしまう・・・」「時間が過ぎるなかで段々バイトが減ってきた・・・」という声。魚はいるのに積極的に口を使ってくれない様子。朝の時合いでは多少食い気があったものの、陽が高くなるにつれてバイトが遠のく、かなりタフな状況。そんななかでキッカーとなりそうな魚があまり出ていないだけに、試合の行方が全くわからないままウエイインの時刻を向かえます。

 12:00からウエイインを開始。早い時間帯にウエイインした選手のなかで一人際立ったのが、住吉漁港でゲームを展開していた五福公人選手。タフな状況下でもしっかりとキーパーをリミットメイクしてのウエイイン。流石はマスターズクラシック出場経験のあるベテランです。開始後は数名がウエイインするも、しばらくすると検量に間が空きます。キッカー1尾で試合がひっくり返るだけに、ギリギリまでロッドを振っている様子。最後の最後までしびれる試合展開です。帰着締め切り時間が近づくなかでようやく戻ってくる選手達・・・結果、参加99名中36名がウエイインし、ウエイイン率36.4%となりました。うち、リミットメイクした選手は4名のみ。1尾を手にすることすら厳しい状況下で、見事リミットメイクをした選手の姿にロックフィッシュトーナメンターの“強さ”を垣間見ることができたウエイインでした。

【TOP3】

順位 氏名 重量(g) 獲得ポイント
1 佐藤 伸 2550 100
2 中島 宏之 2390 98
3 三宮 順一 1940 96

優勝 佐藤 伸

 

 2017北海道ツアー第2戦を制したのは、「サトシン」こと佐藤伸選手。昨年の函館戦優勝に続き、函館2連勝の偉業を達成!キッカーフィッシュとなる49cm、1,600gのアイナメを含む、アイナメ3尾でリミットメイク。トータルウエイト2,550gでフィニッシュ。常にストイックに、妥協せず、自分が信じるゲームを追求しつづける若手実力派トーナメンターが、ふたたび函館の頂点に立ちました。

コメント:今大会に向けたプラクティスは仕事帰りに数回と、休日半日を2回。地元とはいえ普段はあまり入らないエリアなだけに、短時間とはいえプラクティスで様子は見ていた。フライト順が最後から二番目と遅かったが、とりあえず試合前に立てたプラン通り、朝一は万代埠頭に向かった。その理由は、万代埠頭の岸壁だけ特殊な形状をしており、プラクティスのときにはそこに魚が着いていたため。バグアンツ2”(321 北陸レッドプラム)の8.8gテキサスリグを岸壁のえぐれの奥へフリップで入れて探っていく。しかし反応がなかったので移動することに。ゲートが開く7:00を目途に港町埠頭へ。すると既に開門しており、他の選手がファイトしているシーンを目撃。このエリアに魚が入っていることを確信した。まずはプラクティスで非常に好反応だったスピナーベイトでアプローチ。ルアーはウインドレンジ5/8oz.。岸壁際を3レンジほどに分けて、リトリーブで探った。しかしこれも反応無し。次にバグアンツ2”(321 北陸レッドプラム)、21gビフテキリグを岸壁際に横へキャストし、ボトムタッチさせながらリーリングで探る。それでキーパーサイズを2尾、連続でキャッチした。その後も自分の得意スタイルである“際”の釣りを貫くも反応が悪く、風によって濁りが入ってきたため思い切って移動を決意。この段階で時間は11:30。西埠頭に移動し、バグアンツ2”(321 北陸レッドプラム)の21gビフテキリグを遠投で探る。狙うは回遊タイプの大型個体。そして12:00頃、待望のバイト。それがキッカーフィッシュとなった。ギリギリの試合展開だったが、自分のスタイルを信じて最後まで貫き通したことが結果に繋がったと思う。

タックル

ロッド: フラットフィッシュプログラム・ラフサーフ88(ノリーズオーシャン)
ルアー&リグ: バグアンツ2”(エコギア) + 21gビフテキリグ

2位 中島 宏之

 2位に入賞したのは、札幌市からエントリーの中島宏之選手。今大会最大魚となる50.5cm、1,770gというモンスターを含む、アイナメ2尾でスコアメイク。リミットメイクには届かなかったもののトータルウエイト2,390gという素晴らしいスコアでフィニッシュし、見事2位の座を掴み取りました。

コメント:プラクティスは、一ヶ月前に行われた別の大会で緑の島を見たのと、今大会前日に半日だけエリアをチェックしたのみ。当日朝一は、北埠頭に向かった。人が多かったら避けようかとも考えたが、フライトが2順目と早かったためエントリーすることができた。隣の蛯子選手がラッシュするなかで、キーパーを1尾キャッチ。ルアーは3"リングマックスバス(382 ブルーキャスティーク)の18gダウンショットリグ。しかし、その後はバイトが遠のく感じ。フェリーが着岸しているとバイトがなくなる傾向だったため、フェリーの時刻表を確認し、移動を決意。とにかくリミットメイクを目標に考え、過去にキーパーサイズを数釣ったことがあった七重浜防波堤に入った。この時点で時間は9:30頃。防波堤先端の内向きに入り、10gテキサスリグをキャストしてボトムをズル引きで探った。ルアーはエコギア アクア リングマックス3.6”(A32 ケルプジャングルカモ)。それを頭から3節カットして、ミスバイトを極力減らす作戦。これでキッカーフィッシュを釣ることができた。その後、リミットメイクを目指し、港町埠頭、北埠頭、西埠頭、緑の島、ふたたび北埠頭とラン&ガンしたが1バイトのみ。満潮から下げ潮に変わるタイミングに懸けたリミットを揃えることはできなかった。

タックル

ロッド: 8’06”スピニングロッド
ルアー&リグ: エコギア アクア リングマックス3.6”(エコギア) + 10gテキサスリグ、3"リングマックスバス(ノリーズ) + 18gダウンショットリグ

3位 三宮 順一

 3位には地元函館市からエントリーの三宮順一選手がランクイン。1kg前後のコンディションの良いアイナメを2尾キャッチし、トータルウエイト1,940gでフィニッシュ。ベテランらしい安定した戦いぶりで見事3位入賞。マスターズクラシックの出場権を獲得しました。

コメント:地元ということでプラクティスは仕事帰りに5~6回行って今大会に臨んだ。プラクティスでは西埠頭や入船漁港など、西側のエリアが好調だったため、朝一は西エリアに向かった。しかし全くダメ。ここから移動を繰り返すことに。万代埠頭の付け根に入り、3投目ぐらいに待望の1尾目をキャッチ。35gビフテキリグを遠投し、シェイクでフワッと浮かせたときにバイトがでた。しかしその後、バイトが続かなかったため移動。9:00頃、緑の島に入るも反応無し。次に北埠頭に入り、参加賞でもらった「エコギア熟成アクア ミルフル3.3”」を35gビフテキリグにセット。これにより、もう1尾追加することができた。遠投で探ったが、バイトがあったのは意外にも手前だった。その後は3~4回、魚を掛けたもののバラしてしまった。とにかく今日は運に味方され、ついていた。マスターズクラシックも頑張りたい!

タックル

ロッド: 9’00”スピニングロッド
ルアー&リグ: エコギア熟成アクア ミルフル3.3”(エコギア) + 35gビフテキリグ

【総評】

 天候によるものか、季節的なものか、はたまた人為的プレッシャーによるものか、いずれにせよロックフィッシュ達が一日を通して終始食い渋ったタフコンディションのなかで戦った今大会。確かに難しい釣況ではありましたが、昨年の大会とくらべるとウエイイン率は下回ったものの、昨年よりもコンディションの良いアイナメが複数尾ウエイインされ、上位12名が1kg超のトータルウエイトを持ち込みました。昨年はトータルウエイト1kg超の選手が7名だったことと比較すると、結果としては昨年よりもウエイトは伸びた形となりました。水温の上昇が遅れていることから、コンディションの良いアイナメが昨年よりも港内に多くストックされていたと推測できます。とはいえ、大会当日の喰い渋った状況のなかで、少しでも個体数の多いエリアを探り、口を使うタイミングや、バイトするルアー、アクションを見つけられた選手だけがスコアメイクできた、非常にハイレベルなゲーム展開だったといえるでしょう。また、上位5名のうち2名が「エコギア熟成アクア ミルフル3.3”」でキーパーをキャッチしていることから、食い渋った状況下において“エコギア熟成アクア”が高い効果を発揮することを実証した結果となりました。

 最後に、選手の皆様、大変お疲れ様でした。また、ご協力頂きました各ショップ様、大会を受け入れて頂きました函館の皆様に心より感謝申し上げます。
 多くのロックフィッシュが生息する道内屈指の人気フィールド「函館」。決して簡単には釣れない!だからこそ追求する価値がある!ロックフィッシャーマンとしての自分の技術をもっと磨きたい・・・そんな熱いアングラーにとって、函館はスキルアップに繋がるうってつけのフィールドです。函館の海でロックフィッシュと真剣に向き合えば、ますますロックフィッシュゲームが楽しくなるはずですよ!

結果

順位氏名重量(g)獲得ポイント
1佐藤 伸2550100
2中島 宏之239098
3三宮 順一194096
4石川 陽太郎168094
5蛯子 木世寿161092
6田嶋 勇156090
7小山内 薫137088
7五福 公人137088
9小田島 辰也134084
10小林 良稚129082
11佐藤 翔太111080
12渡辺 航成106078
13板橋 信明99076
13大導寺 祐輔99076
13西川 剛志99076
16藤田 真司96070
16南 誠十郎96070
18高 和矢74066
19佐藤 克伸73064
20若井 章弘70062
21対馬 勝也69060
22丸山 大一66058
23吉田 宣宏47056
24佐久間 渉46054
25柏木 雅一41052
25工藤 真一41052
25渡邉 誠人41052
28玉川 正人34046
29佐藤 巧司32044
30大導寺 美佐31042
31且見 寿樹29040
32駒谷 賢28038
32萩原 智28038
34中野 貴行27034
35中川 正光25032
36笹田 桂一23030
37赤松 拓030
37阿部 書和030
37井戸川 真吾030
37今本 則子030
37岩見 友弘030
37上田 仁之030
37内野 翔太030
37梅津 昌樹030
37遠藤 辰也030
37大塚 信春030
37大森 秀樹030
37甲斐  隆之介030
37柿島 心平030
37柿本 博喜030
37加藤 純平030
37甲森 孝太030
37菊地 夢叶030
37菊地 良太030
37岸田 広輝030
37木下 喜智030
37熊谷 一寛030
37近藤 哲也030
37今野 哲030
37齊藤 裕紀030
37齊藤 康光030
37坂本 泰樹030
37佐藤 大輔030
37佐藤 智哉030
37佐藤 広宣030
37佐藤 文彦030
37佐藤 裕太030
37下山 誠030
37菅原 優一030
37高橋 晃030
37谷藤 圭太030
37近間 康平030
37對馬 浩二030
37成田 隆弘030
37成田 勇介030
37西川 貴法030
37西川 雄哉030
37西村 尚浩030
37西村 遼太郎030
37野田 侑史030
37能登 勇太030
37野場 一志030
37芳賀 雅直030
37橋本 憲之030
37畠山 英久030
37半田 義博030
37深瀬 暁史030
37古屋 智博030
37寳福 一也030
37松岡 諭030
37三浦 和典030
37三上 顕太030
37宮崎 将輝030
37山口 瑞穂030
37山崎 友也030
37山本 重明030
37山本 英仁030
37吉田 拓磨030
37渡辺 正悟030
パワーオーシャンカップ公式facebookはコチラ。大会に関する詳しい情報を随時 更新中!