第75回 POWER OCEAN CUP 2010 東北・新潟ツアー 第2戦 上越リザルト

開催日 タイトル 対象魚 場所
8月1日(日) 第75回東北・新潟ツアー第2戦 ハタ・アイナメ・ソイ・カサゴ・メバル 上越

去る8月1日(日)、POWER OCEAN CUP 2010東北・新潟ツアー第2戦 上越が行われました。
オーシャンカップ至上初となる新潟での開催。コアなロコアングラーだけが楽しむ、まだまだ未開拓なロックフィッシュフィールド・新潟で、東北や北関東のエキスパート達がどう戦うのか?そして、新潟ロコアングラーの実力はいかに?など、注目の大会となりました。

今回のメインターゲットは「キジハタ」。東北太平洋側ではあまり馴染みの少ないこの魚。トルクフルなファイトと美しい魚体で、日本海では“超”がつく人気ターゲットです。今大会ではキジハタのウエイトが勝敗を大きく左右することになると、スタート前の参加者達が口を揃えていたのが印象的でした。他に、ソイ、カサゴ、アイナメ、メバルが対象。キーパーサイズはすべて20cm以上。

第2戦のエントリーは総勢51名。顔ぶれは、オーシャンカップ東北ツアーの常連・宮城勢や岩手勢、茨城勢、山形勢が多く、なかには神奈川からのエントリーも。地元・新潟や長野からのエントリーが少なかったのが意外でした。
ゲストには田辺哲男プロ!昨年のクラシック以来となる東北ツアー参加です。
プロスタッフは尾形英一プロ、秋場勇人プロ、村山栄宏プロの3名がエントリー。プロスタッフの実力を見せつけることはできたのか!?

尾形英一プロ 秋場勇人プロ 村山栄宏プロ


海の状況は、連日猛暑が続いているものの、釣況はさほど悪くないとの前情報。豆アジなどのベイトフィッシュも接岸している様子。ポイントは消波ブロック帯や岩礁帯、砂利浜など。前日からプラクティスに入った参加者が多く、なかには富山まで車を走らせたアングラーもいました。競技エリアが広く、ポイントのバリエーションも様々・・・アングラーの状況判断能力が問われる展開が予想されました。

AM4:00から受付を開始。夜行性の傾向が強いキジハタを大会競技時間中に狙うとなると、朝まずめが最大のチャンス・・・ということでいつもよりも早い受付時間としました。
続々と参加者が集まり、予定通りAM4:30からミーティング。東北ツアーの新名物・尾形プロの安全&爆釣祈願を行って、AM5:00頃に大会スタート!いっせいにそれぞれが目指すポイントへと散っていきました。そんななか、大会本部前のポイントに入った参加者はたったの一人。実は大会本部前は実績ポイントなのに・・・と見ていると、いきなりのヒット!しっかりキーパーサイズのキジハタをキャッチしていました。灯台もと暗しとはまさにこのことです!

AM11:00を過ぎると、各所に散っていた参加者達が続々と帰着。そして検量には、綺麗なキジハタや、まるまると太ったムラソイ、ナイスサイズのカサゴが次々に持ち込まれ、検量所の前にはいつの間にか行列が・・・。予想を上回る好調ぶりに、大会運営サイドにとっても、うれしい悲鳴となりました。

全員が無事帰着し、AM12:00帰着受付終了。結果、51名中31名がウエイイン。ウエイイン率60.8%と好釣果。未開のロックフィッシュフィールド・新潟の底力を肌で感じることができた大会となりました。

表彰式前には、田辺プロのセミナーが行われ、キジハタの攻略法や、PEラインの特性を活かしたゲームの組み立て方などかなり内容の濃い話に参加者達も真剣に聞き入っていました。さらには海外でのモンスターコッドゲームの話にまで発展。オーシャンカップならではのセミナーとなりました。


優勝は、茨城からエントリーの蛯原隆也氏。グッドサイズのキジハタを持ち込み、記念すべき初の新潟戦・POWER OCEAN CUP 2010東北・新潟ツアー第2戦を制しました。また、2位には、同じく茨城からエントリーした安藤克宏氏が食い込み、茨城勢の1・2フィニッシュという結果で幕を閉じました。

Tanabe’s Game

選手達を送り出した後、大会本部前でゲームを始めた田辺プロ。
そこは、砂利浜から消波ブロック帯へと切り替わる境目。沖には崩れた消波ブロックや、沈み根が点々とあり、そこに付くキジハタを狙うプラン。ベイトフィッシュとなる小魚もチラチラ見えた。
「キジハタは、高活性時にはベイトを追って浮いていることが多い。その浮き方はアイナメ以上だろう。」

朝マズメの高活性時、キジハタは浮いていると判断した田辺プロは、おもむろにグラスミノーL[エコギア]を取り出し、イワシヘッド[エコギア]にセット。さらに、ブレードスピン[エコギア]をプラスし、アピール度をアップさせた。
「活性の高い魚を引っ張る“強い”ゲームを組み立てるには、『巻き』の釣り。魚の目の前にルアーを送り込んでいくのではなく、魚にルアーを気付かせて、向こうからルアーを食いに来させる。大抵このパターンに食ってくる魚はコンディションが良い。」
ゲームを開始して早々に答えは出た!
沖に沈んだ消波ブロックの上をルアーが通過しようとしたその時、強いバイトがロッドに伝わる!残念ながらフックオフしてしまったが、このパターンで間違いないと確信。
そして、広範囲を『巻き』で探りながら見つけた別の沈み根・・・そのトップをかすめるスピードで、丁寧にルアーをリトリーブする。
待望のバイト!トルクフルなファイトに、ロッドが綺麗な弧を描く。
ストラクチャーから引き離し、上がってきたのは美しいキジハタ。
ベイトを食い、お腹をパンパンにさせたグッドコンディション。
田辺プロも、その綺麗な魚体に思わず笑みがこぼれた。



Tanabe’s Tackle

ロッド: ロックフィッシュボトムRFB610L[ノリーズ]
ライン: PE#0.8+フロロカーボン8lb.(リーダー)
ルアー:
グラスミノーL(カラー:#115)[エコギア]
イワシヘッド1/4oz-1/0 [エコギア]
ブレードスピン リーフブレード/シルバー [エコギア]

上位3名のTackle & Tactics

優勝 蛯原隆也

ロッド: 6’9”・ベイトキャスティングロッド
ルアー: イカジャコ2-3/4”(カラー:#096)[エコギア]
バグアンツ2” [エコギア]
リグ&メソッド:
イカジャコ2-3/4
場所は市振の消波ブロック帯。ヘビーテキサスリグがメインパターン。シンカーはオリジナルペイントを施したナツメ6号を使用。イカジャコ2-3/4”[エコギア]をメインに組み、バグアンツ2”[エコギア]とのローテーション。

茨城からのエントリー。新潟での釣りは今回が初めて。今回同行したグループのなかに、新潟ロコアングラーと精通しているメンバーがいるので、事前情報をあらかじめ入手。それをもとに戦略を組んだ。前日午後にはプラクティスを行ったが、あまりの猛暑で短時間のプラで切り上げていた。
当日は、予定通り市振の消波ブロック帯にエントリー。夜行性が強いキジハタ狙いということで、朝方に勝負をかけていた。基本的に消波ブロック際を中心に探る展開。フグがとにかく多く、軽いシンカーで入れるとフグの猛攻であっという間にワームがボロボロにされてしまう。そのため、シンカーのウエイトを重くし、フグをかわしていった。
イカジャコ2-3/4”[エコギア]のヘビーテキサスで消波ブロック際を探っていた時、ルアーをピックアップしようとリールを巻いているタイミングで強いバイト!一度はストラクチャーに潜られたものの、何とかやりとりをしてキャッチ。それがキッカーフィッシュとなる980gのキジハタ(※今大会の最大魚)だった。16lb.ラインだからランディングできたが、ラインは根ズレでボロボロだった。
その後、沖目をバグアンツ2”[エコギア]で探り、フォール中にバイト。キジハタを1尾追加した。トータル2尾のキジハタを持ち込み、1170gで優勝。

2位 安藤克宏

ロッド: 7’6”・ヘビーベイトキャスティングロッド
ルアー: バグアンツ3”(カラー:#261)[エコギア]
リグ&メソッド:
バグアンツ3”
優勝の蛯原氏と同様、茨城からのエントリー。狙ったエリアも蛯原氏と同様、市振の消波ブロック帯。朝方はキジハタ狙いに的を絞り、18gテキサスリグを消波ブロックと平行にキャスト。消波ブロックにラインを引っかけながらフォールさせて探った。ルアーはバグアンツ3”[エコギア]。沖めはフグが多かったため、テトラ際狙いに徹した。このパターンで750gのキジハタをはじめ計3尾のキジハタをキャッチ。(うち1尾はノンキーパー)
日が昇ってからはカサゴ狙いに変更。30gテキサスリグのシェイキングで消波ブロックの穴を丁寧に探り、キーパーサイズを1尾追加し、リミットメイクした。
今回はフグ対策に苦労した。ワームのカラーを地味目な#261(アボカド ハーフフロート)をチョイスし、少しでもフグの猛攻をかわした。
キジハタ2尾、カサゴ1尾で1140g、2位フィニッシュとなった。

3位 結城茂

ロッド: 8’0”・ベイトキャスティングロッド
ルアー: バグアンツ3”(カラー:#077)[エコギア]
リグ&メソッド:
バグアンツ3”
宮城からのエントリー。4位に入賞した佐々木氏とともに、前日にプラクティスを行い、パターンは絞り込んでいた。場所は筒石エリアの消波ブロック。少しでも人のいないエリアで勝負するプラン。消波ブロックの沖に、うっすら黒く見える海藻付きの岩盤を、18gテキサスリグで狙い撃った。浮かすとフグの猛攻にあうので、ズル引きよりも若干速いスピードでボトム付近をトレースし探っていった。また、消波ブロック際はフグが多いので見切り、沖の岩盤のみを狙った。
結果、キジハタ1尾、カサゴ1尾のトータルウエイト990gで3位フィニッシュ。

結果

順位氏名総重量(g)ポイント
1蛯原 隆也1,170g100
2安藤 克宏1,140g98
3結城 茂990g96
4佐々木 充行880g94
5秋場 勇人810g92
6川村 倫弘800g90
7柳沢 貴680g88
8岩崎 竜美650g86
9内藤 智就620g84
10今野 智之610g82
11斎藤 誠570g80
12相原 泰宏560g78
13武山 重之550g76
14佐藤 雄一480g74
15鹿野 栄健470g72
16佐藤 竜一410g70
17橋本 順一360g68
18村山 栄宏340g66
19千田 誠250g64
19高橋 稔250g64
21小野原 弘了240g60
22早坂 健徳210g58
22木村 仁210g58
24中嶋 康文190g54
24青木 孝二190g54
26森本 正善180g50
26松本 俊彦180g50
28橋本 久弥170g46
28山本 英仁170g46
30白井 佳一150g42
31 尾形 英一 130g40
 二瓶 智之 030
 石垣 宏保 030
 渡辺 健 030
 戸澤 直彦 030
 荒屋敷 望 030
 福田 健太郎 030
 小野寺 和美 030
 小嶋 武 030
 向井 英彦 030
 村田 亮太 030
 北原 裕也 030
 松本 章裕 030
 草深 茂 030
 新開 誠二 030
 西澤 英樹 030
 小林 清 030
 尾形 慶紀 030
 久保田 佳伸 030
 上地 規之 030
 本間 拓郎 030