第93回 POWER OCEAN CUP 2013 東北ツアー秋田 宮城・気仙沼大島ランガン

開催日 タイトル 対象魚 場所
11月4日(月) 第93回パワーオーシャンカップ アイナメ・ソイ 宮城・気仙沼大島


第1戦の庄内戦から4ヶ月。ようやく待ちに待った東北ツアー・オータムシーズンが開幕しました。第2戦のフィールドは過去幾度となく激闘が繰り広げられた「気仙沼大島」。P.O.C.としては3年振りの帰還です。震災以後、東北太平洋側でのP.O.C.開催は今回が初。P.O.C.を快く受け入れていただいた気仙沼大島の方々に心より感謝致します。
参加者は総勢78名。そのうち、プラクティスを目的に、前日から大島入りしているメンバーが40名以上という熱の入りぶり。聞けば、「先週もプラクティスに入った」なんて声がざらに出る程。選手達の期待感、盛り上がりをひしひしと感じる大会でした。
事前情報によると、大会1ヶ月前はスポーニングを意識したアイナメが接岸しておらず、どのタイミングで差すかが大会の釣果を大きく左右することが予想されました。くしくも大会当日は大潮。この潮でアイナメは差したのか?期待に胸が膨らみます。
 大会当日朝の天候は小雨。各選手がプラクティスで導き出したそれぞれのプランに向け、一斉にスタート。前夜にまとまって雨が降ったため、それがどう影響するのか?どこに入るべきか?朝から各選手の駆け引きが始まります。日中は天候が回復し、時折太陽が顔を出す陽気に。しかし、前日にくらべ、海には若干の濁りとウネリが残っている様子。果たして吉とでるのか?凶とでるのか?
 AM12:00を過ぎ、検量スタートから魚がコンスタントに持ち込まれます。本部近くのエリアでも中~小型のアイナメは数が出ている模様。しばらくし、車やバイクで足を伸ばしていた選手達も検量のため続々と帰着。いつの間にか検量場の前には長蛇の列・・・。各選手のライブウェルを覗くと、アイナメやクロソイ、ベッコウゾイがしっかり入っています。結果、参加78名中61名がウエイイン。うち、リミットメイクした選手は43名。ウエイイン率でみると78%というP.O.C.史上稀に見る釣果となりました。今大会での最重量魚は、今野智之選手が持ち込んだ49㎝、2,630gのモンスターベッコウゾイ。選手、運営ともに気仙沼大島のポテンシャルの高さを見せつけられたすばらしい一日となりました。

TOP3

順位 氏名 最終総重量(g) 獲得ポイント
1 戸澤 直彦 5640 100
2 川村 倫弘 3750 98
3 佐藤 竜一 3370 96

優勝 戸澤直彦

稀に見るハイスコア戦を制したのは宮城県仙台市からエントリーの戸澤直彦選手。P.O.C.東北ツアーでは常に上位に顔を連ねる強者です。その優勝ウエイトが5640gという脅威のハイスコア!東北ツアー始まって以来の歴代No.1ウエイトで、ブッチギリの優勝でした。圧倒的なスコアのキッカーとなったのはアイナメではなく、2kgオーバーのベッコウゾイ2尾。ライブウェルから魚が取り出された時には、思わずどよめきが起こった圧巻のウエイインでした。

コメント:あらかじめプラクティスで絞り込んでいた竜舞崎周辺の磯にエントリー。朝一はヘビーなリグをセレクトし、早い展開で高活性の魚を狙いました。ルアーはファットグラブ5-1/2”(#013ジュンバグ)、3/4oz.テキサスリグ。足下周辺から探ってみました。プラクティス時よりもウネリが強いためルアーのコース取りに苦戦しつつも、根にルアーがさしかかった時に「モゾッ」とバイト。フッキングすると強烈な重みが!根ズレを避けるため一気にリフト。足場が高く、ランディングには苦労しましたが、何とかキャッチできました。いきなりの2㎏超のベッコウゾイ。ライブウェルに入れ、ポイントに戻り数投後に、再びベッコウゾイをキャッチ。その後、1㎏クラスの♂アイナメを追加してリミットメイク。

タックル&リグ:
8’.8”ベイトロッド 1/2-3/4oz.テキサスリグ #3/0フック (ファットグラブ5-1/2”、ロックマックス5”)
8’2”スピニングロッド 1/2-5/8oz.テキサスリグ #2/0フック (ロックマックス5”)

2位 川村倫弘

第1戦庄内戦で3位に入賞した実力者、川村倫弘選手が第2戦でも見事2位入賞。46㎝、1,740gというグッドコンディションのアイナメを含む、アイナメ3尾揃えトータル3,750gというハイスコアでウエイイン。

コメント:プラクティスで大島全体をチェックしたところ、どこでもバイトがあった状況でした。大会当日は予定通り、竜舞崎周辺の磯にエントリー。水深4~8mにある大きな根の周りをテンポ良く探りました。使用したルアーは、パラマックス4”(#016グリーンパンプキン)。

タックル&リグ:
9’6”スピニングロッド 12.5gテキサスリグ #2/0フック (パラマックス4”)

3位 佐藤竜一

3位には、宮城県仙台市からエントリーの佐藤竜一選手がランクイン。コンディションの良いアイナメ3尾をウエイインし、トータルウエイト3,370g。見事な3㎏超のハイスコアでした。

コメント:前々日、前日とプラクティスを行いました。当日エントリーしたポイントはプラクティスで入った竜舞崎周辺の磯。朝が時合いと読んでいたので、朝一に早い釣りでテンポ良く釣っていきました。水深1~2mのシャローをスイミングとリフト&フォールで攻めるパターン。メインで使用したルアーは、ファットグラブ5-1/2”(#077三陸リアスレッド)、1/2oz.テキサスリグ。

タックル&リグ:
7’4”ベイトロッド 1/2oz.テキサスリグ #1フック (ファットグラブ5-1/2”、バグアンツ3”)

PRO STAFF’s GAME

TAKAYOSHI ORIMOTO’s GAME

オーリーにとって4年ぶりの気仙沼大島。
再びこの地でオーシャンカップを開催できる事を心から感謝し、復興が確実に進んでいるこの島を「ロックフィッシュの聖地」として再び盛り上げたいという思いでした。
多くの選手達が前日からフェリーで車を持ち込み、念入りなプラクティスを行ったようで、その夜は島の「豊かな海の幸」を堪能し、楽しい一夜を過ごしました。
今回もオーリーはガチ勝負でエントリー!
パートナーは、若き東北エキスパートロックフィッシャーマン佐々木俊選手。
話によると、前日のプラクティスでは入り江の浅場にかなり大型のアイナメを確認し、好感触の様子。
 大会当日朝、勝機を見出していたエリアにエントリー。心配していた先行者もなく、早速ゲームスタート。
すると早々に俊選手にバイト!すんなり1kgUPのアイナメをキャッチ!
そして、オーリーのロックマックス5”にもバイト!キーパーギリギリの30cmサイズアイナメをキャッチ。
次に、潮流の当たっている沖のゴロタ岩周りを、1oz.テキサスリグのロックマックス5”を遠投して攻め、イメージ通りにバイト!グングン首を振るアイナメらしい独特のファイト。狙い通り、グッドサイズの1,540gアイナメをキャッチ!!
その後、小型アイナメはコンスタントにキャッチ出来たものの、思いのほかサイズが伸び悩み、そのままウェイン!トータル1,830gで参考順位18位…とかなり微妙な順位でフィニッシュ。
蓋を開けてみれば、事前の下馬評通りビックウェイト続出のトーナメントとなり、「ロックフィッシュの聖地・気仙沼大島」は健在でした!

タックル&リグ

ロッド:ロックフィッシュボトムTRプロトモデル
リグ:1/2-1oz.テキサスリグ
ワーム:ロックマックス5”(#373ロックフィッシュインパクト)
メインライン:PE #1
リーダー:フロロカーボン20lb.

SHUN SASAKI’s GAME

選んだエリアは、サーフ隣接のワンド状になったゴロタシャロー。
スポーニングを意識した個体が入りやすく、エサ場が近くにあることで産卵後の行動に移るのに最適な場所と考え、このエリアを選びました。 水深は1m~3m前後。大きな根が点在しており、日当たりも良いため海藻が多く、絶好のスポーニングエリアです。
始めに結んだリグは、3/4oz.テキサスと水深の割には重めなリグをセレクト。ラインスラッグの取り方で、リアクションと食わせの両方の攻め方が出来るようなセッティングです。 ワームはプラクティスで反応の良かったバグアンツ4”の#069ブラッディーレッド ブラックFlk.をチョイス。
足元から沖に点在する根をテンポ良く探っていきます。ここで大事なポイントですが、1つの根に最低4回キャストすること!波の当たる側、当たらない側、両サイドを攻めてその日の魚のポジションを探るためです。
ゲームスタートから数分後、ファーストバイトをとり、キロアップのアイナメをキャッチ! この魚は根の波の当たらない側でバイトしてきたので、この日のポジションを把握。 その後も同じ条件を探り、2本目のアイナメをキャッチすることに成功。
しかし、その後、バイトはあるもののフッキングに至らないため、シンカーを3/4oz.から1/2oz.に落とし、ワームをバグアンツ4”からバグアンツ3”(#140カスミスーパー)にチェンジ。 バイトがあったところへフォローを入れていきます。 これで数本のアイナメをキャッチし、リミットメイク、入れ替えに成功。ウェイトを伸ばしていき、トータル2,600gでフィニッシュしました。

タックル&リグ

ロッド:7’11”エクストラヘビーベイトロッド
リグ:1/2-3/4oz.テキサスリグ
ワーム:バグアンツ4”(#069ブラッディーレッド ブラックFlk.)、バグアンツ3”(#140カスミスーパー)
ライン:フロロカーボン20lb.

総評

今野智之選手が持ち込んだ49㎝、2,630gのモンスターベッコウゾイ。

予想を大きく上回る脅威のハイスコア戦となった今大会。2㎏オーバーのベッコウゾイが計3本、1.5㎏オーバーのアイナメが計5本、1㎏オーバーのクロソイも計2本ウェイインされるという、P.O.C.東北史上最高の釣果だったのではないでしょうか。サイズもさることながら、魚の数も凄く、「キーパーサイズのアイナメなら20~30本釣った」という選手も数名でるほど。そのなかで、「釣れども釣れども金太郎飴のように同サイズだった」「キッカーとなる魚を出せなかった」「デカいのを掛けたけど獲れなかった」など、各選手の声を聞いていると、今大会の勝敗を大きく分けたのは“キッカーフィッシュの存在”。リミットメイク必至のなかで、いかにビッグフィッシュに狙いを絞り、確実に仕留めるかが今大会上位入賞への鍵だったと言えます。
アングラーオブザイヤーの座を争う年間ポイントランキングも佳境に差し掛かってきました。第1戦3位、第2戦2位の川村選手が一歩リードするなか、他の選手達が最終戦となる第3戦田代島戦で巻き返すのか?そして、CLASSIC出場権をかけたレースもヒートアップ!一発お立ち台狙いで勝負するのか?年間ポイントを確実に積み上げるのか?大注目の「2013東北ツアー第3戦田代島ランガン」、さらなる激戦になること必至です。
 最後に大会を大いに盛り上げてくださいました選手の皆様、大変お疲れ様でした。また、ご協力頂きました大島汽船株式会社様、気仙沼大島観光協会様、今回も会場を提供頂きましたグリーンアイランド大島様、そして温かく受け入れてくれた気仙沼大島島民の皆様に心より感謝申し上げます。
 「緑の真珠」と詠われ、美しい景観と変化に富んだフィールドが島内に凝縮されたロックフィッシュパラダイス「気仙沼大島」に皆様も足を運んでみてはいかがでしょうか。

結果

順位氏名最終総重量(g)獲得ポイント
1戸澤 直彦5640100
2川村 倫弘375098
3佐藤 竜一337096
4今野 智之317094
5武山 重之294092
6佐藤 裕一285090
7金森 淳269088
8石垣 宏保268086
9鹿野 栄健265084
10佐々木 俊262082
11高橋 興宣228080
12佐藤 光春218078
13川島 浩平213076
14渡辺 健202074
15菅野 潤一197072
16小松 知幸193070
17蜂谷 雅人184068
18佐藤 貴之169066
19鈴木 亮太160064
20柳橋 正幸155062
21佐藤 雄一154060
22安藤 克宏153058
23新沼 茂法151056
24秋場 勇人149054
24森本 正善149054
26柏木 洋146050
27鈴木 豊和143048
28荒屋敷 望142046
29松本 俊彦137044
30中村 勝131042
31及川 修128040
32菅原 啓太126038
33佐々木 充行124036
34中嶋 康文123034
35鈴木 泰洋122032
36高橋 歩116030
37村上 大介108030
38只野 芳郎104030
39橋本 久弥103030
40日下部 百合子99030
41明石 英彦95030
42堺 研一94030
43蛯原 隆也93030
44村山 栄宏91030
45杉浦 裕治89030
46岩崎 竜美81030
47小山 竜也74030
48三浦 松一66030
49渡辺 勇馬63030
50松岡 有介59030
51内藤 智就57030
52桑野 将人55030
53小野寺 和美51030
54清水 和広44030
55遠藤 博道42030
56浜 幸生41030
57管野 嵩34030
58鈴木 崇27030
59木村 仁22030
59日下部 亮22030
61青木 孝二 30
61尾形 英一 30
61尾形 慶紀 30
61齋藤 邦雄 30
61橋本 順一 30
61松本 章裕 30
61村山 忠善 30
61安部 剛 30
61菊池 克 30
61進藤 偉美 30
61茂野 貴宏 30
61村上 真哉 30
61加藤 賢之 30
61日野 雅貴 30
61千葉 大地 30
61小野 浩平 30
61畠山 秀悦 30